同僚が寝ている。仕事中に。会議中に。
こんな場面に遭遇したことは、あなたも一度はあるのではないでしょうか?
建築業など身体を使う仕事では少ないかもしれませんが、デスクワークでは残念ながらよく見られる光景かもしれません。
さてこういう時、あなたならどうしますか?どう感じますか?
ありえない!?仕事中ずっと寝ているあの人
私はデスクワークが中心の仕事をして20年近くになります。
転職も繰り返し、いろんな職場で仕事をしましたが、必ずいるのが「仕事中に居眠りする人」。
オジさんに多いような偏見もあるのですが、若い人、女性と、居眠りする人には色んな特性の人がいることを、私はこの目で見てきたのです。
実際私の周りには、こんな人がいました。
・30分以上デスクで居眠りしているオジサン
・普段すごく真面目で仕事ができるけど、居眠りしちゃうお姉さん
・会議中でも寝ちゃう若者
更にここ最近見かけた人では、1日の1/3近く居眠りしていて、起きたと思ったらおそらく休憩に出かけるおじさん…
真面目に仕事している人からすると「ふざけるな!」「給料泥棒!」とか言いたくなるかもしれませんね。
なぜ仕事中にも関わらず寝てしまうのか?分析してみる
「そんなのやる気がないからでしょ」
「夜更かししすぎじゃないの」
と思う人もいるかもしれませんし、実際そうかもしれません。
しかし、例えば前述した私が見かけた人たちの例で見ると、そうでもない場合も考えられます。
これからお話するのも、実際私の周りの人の例です。
以前、仕事中も会議中も居眠りしてしまう先輩がいました。でもその人はとても仕事ができて、熱心で、後輩想い。そして、かなり太っていました。
ある日会社に行くと、上司が深刻そうな顔で皆を集めました。
「○○さんが、亡くなりました」
先輩は、一人暮らしの自宅で突然死していたそうです。
まだ40歳前でしたが持病もあり、睡眠時無呼吸症候群なども指摘されていました。
居眠りしてしまうのにも、病気が背景にあったものと思われます。
別の例を挙げると、その人も同じく仕事ができるお姉さん。真面目で、皆に慕われる人柄。でも、デスクで、会議中にも、こっくりこっくり…
実はこのお姉さん、3人の子どもを育てるママ。しかも会社の都合で転属になり、通勤時間が往復2時間ほどにもなってしまい大変な想いをしていました。
おそらく、育児に、仕事に、通勤に、いっぱいぱいっぱいだったのでしょう。眠れてもなかったのだと思います。
このお姉さんは、程なくして自己都合退職することになります。
これら2例が特殊なのか良くあることなのかはわかりませんが、私の肌感としては決して稀な例でもないのではないか、と思います。
でも、やっぱり居眠はよくない
当然ながら上記の例とは違い、単純に仕事に対する意識が低かったり、不真面目な人が居眠をしている場合もあるでしょう。
アメリカなど特に実力主義の国では、居眠によって解雇される、なんてリスクもありますから、実際私が過去にアメリカで仕事をしたときにも居眠をしている人は見たことがありません。
サラリーマンであれば、居眠をしている間も給料は発生していますから、不当ですよね。
どんな理由であれ、居眠は良くないです。
本人の体調に問題があるならまずは本人が気づけるのが1番ですが、職場や会社としても気づいて声掛けできる環境が良いかもしれません。
とある意見によれば「職場で居眠しているおじさんを咎めるのは不要」と唱える人もいます。どんな組織でも一定数“ダメ“な人はいるし、他の人がその分コミュニケーションを密にして業務をこなすべき、という意見も。
私個人としては“居眠り“1つにしても色々な背景、環境があるので一概には言えないと思いますが、原因によっては周囲の人が手を差し出してあげた方が良いのではないか、と思っています。
病気っぽかったら「心配している」ことを伝えるだけでも何か救われるかもしれないし、育児が大変そうなら話を聞いてみるだけでも何か変わるかもしれない。
上司や信頼できる人に、間接的に相談するのも良いかもしれません。
とにかく、居眠は色々な面で良くないですね。
自分が居眠してしまう、してしまいそうな時は?
自分自身が居眠りしてしまう場合もあるかもしれません。私も、若い頃は仕事がよくわからなくてぼーっとしているうちに寝てしまったことがあります。
そんな時には、私は以下のような対策をおすすめします。
・睡眠時間をしっかりとる
→目覚まし時計を使わずにしばらく寝て見て、自分に適した睡眠時間を把握する
・睡眠リズムを整える
→寝る時間、起きる時間の変動を少なくする。寝る前にスマホを見ない、など
・お昼休みに20分前後目を閉じる
・仕事中眠くなったら、歩いたり、誰かに話しかけたり、少し動いてみる
・トイレで少し目を閉じる
なんといってもまずは睡眠です。しっかりと睡眠が取れていなければ、居眠してしまう可能性は上がりますよね。
特に日本人は、睡眠時間が不足がちという国民。
睡眠研究の世界的権威で、筑波大学国際統合睡眠医科学研究機構で初代機構長を務めた柳沢正史氏によると、必要な睡眠時間も人それぞれで違うそうです。目覚まし時計を使わずに眠った時に、どのくらいでスッキリ起きられるかを数週間、数日間試してみると、自分にとっての必要な睡眠時間がわかるとのこと。
また、日中眠くなるというのは睡眠時間が不足している証拠だそうです。
まずは睡眠時間を自分で実験してみて、それでも眠くなるようなら別の問題があるかもしれないので、医療機関にかかった方が良いかもしれません。
そして仕事中にどうしても眠くなったら、歩いてみたり、誰かと話してみたり、奥の手はトイレで寝てみるといいでしょう。デスクで居眠りしているよりは、よっぽど良いと思います。
居眠りの裏には必ず何かのサインがある。注意を向けてみよう
軽く流されがちな居眠り問題ですが、その裏には必ずサイン、原因があります。寝てしまうのが他人だろうと、自分だろうと、その理由に少し目を向けてみるといいかもしれません。
あまりに居眠人口が多いような職場なら、場合によっては転職や異動をしたほうがあなたにとって良いということもあるでしょう。
とにかく居眠りは問題ですから、軽く考えずに分析してみることをお勧めします!